長期優良住宅のメリットについて

   
    長期優良住宅は、劣化対策、耐震性、省ネルギー対策などの住宅性能が高く、良質な住宅ですが、当然その分の建築コストは一般住宅より高くなる傾向があります。しかし、良質な住宅ストックを普及させ将来世代に継承するために、様々な優遇措置がはかられています。

 税金の特例措置

  •  住宅ローン減税
  •   新たな住宅ローン減税(平成21年度から適用)では、一般住宅で
  •    500万円の最大控除が受けられます。加えて、長期優良住宅の場
  •    合は、最大600万円までの控除があります。
  • 一般の住宅     
     居住年   控除対象 
    借入限度額
     控除期間   控除率   最大控除額 
     平成21年  5,000万円    10年間       1.0%      500万円
     平成22年  5,000万円  500万円
     平成23年  4,000万円  400万円
     平成24年  3,000万円  300万円
     平成25年  2,000万円  200万円
                     
  •  長期優良住宅     
      居住年   控除対象
    借入限度額
      控除期間  控除率  最大控除額
     平成21年  5,000万円  10年間        1.2%    600万円
     平成22年  5,000万円  600万円
     平成23年  5,000万円  600万円
     平成24年  4,000万円   1.0%   400万円
     平成25年  3,000万円  300万円


  •  投資型減税
  •   ローンを利用しないで長期優良住宅を取得する人にも適用されるの
  •    が、投資型減税です。現在年間の持家取得の市場規模約70万戸の
  •    うち最大で28万戸程度がローンを利用せずに住宅を取得していると
  •    想定され、その方々の支援となる減税対策です。長期優良住宅にす
  •    るための性能強化費用相当の10%相当額がその年の所得税から控
  •    除されます。ただし、性能強化費用が1000万円を超える場合、1000
  •    万円が限度額でその10%が控除額となります。性能強化費用は木
  •    造住宅であれば標準的な性能評価費用は1u当たり33万円と試算
  •    されます。例えば、100uの住宅の場合、性能強化費用は330万円
  •    となり、その10%の33万円が所得税から控除されます。ローン減税
  •    とは異なり、対象は所得税のみで、住民税からは控除されない。ま
  •    た、控除額がその年の所得税額を超える場合は、翌年の所得税額
  •    から控除することができます。この投資型減税は平成23年12月31
  •    日まで実施されます。
  •  
  •  その他各種税金の軽減
  •   登録免許税
  •     保存登記費用は0.1%(一般は0.15%)なので評価額2000万円の
  •    住宅であれば2万円(一般は3万円)。
  •  
  •   不動産取得税
  •     1300万円を控除(一般は1200万円)されるので、評価額2000万円
  •    の場合2000万円‐1300万円=700万円に税金がかかり、700万円×
  •    0.03=21万円(一般は800万円×0.03=24万円)。
  •  
  •   固定資産税
  •     戸建の場合5年目まで(一般は3年目まで)、1/2軽減されるので、4
  •    〜5年目の評価額2000万円の場合2000万円×1.4%(固定資産税
  •    率)=28万円の固定資産税が半分の14万円となり、4〜5年目の2年
  •    間で28万円(一般の場合は軽減措置がなくなるので2年間で56万
  •    円)。
  •  
  •  
     税金  一般住宅  認定長期優良住宅
    登録免許税     1.保存登記 
      1.5/1,000
     2.移転登記 
      3.0/1,000
     3.抵当権設定登記  
     1.0/1,000
    1.保存登記  
     1.0/1,000
    2.移転登記  
     1.0/1,000
    3.抵当権設定登記
     1.0/1,000
     不動産取得税  1,200万円控除 1,300万円控除 
     固定資産税  1〜3年目  1/2軽減 1〜5年目  1/2軽減 

 住宅ローンの供給支援

  •  フラット50の創設
  •   民間金融機関が、認定長期優良住宅について最長の50年の住宅ロ
  •    ーンを供給できるように、(独)住宅金融支援機構が支援している。
  •  
  •  フラット35の拡充
  •   (独)住宅金融支援機構の優良住宅取得支援制度(フラット35)は、
  •    省エネルギー対策、バリアフリー対策、耐震性、耐久性・可変性の
  •    いずれか一つの基準を満たす住宅について、10年間金利を0.3%
  •    優遇するものです。認定長期優良住宅では、この金利優遇(0.3%)
  •    が20年に延長されます。
  •